デジタル終活

「不都合な記録を削除する」PC死後ツール、あります。

キーボードのコマンドボタン画像

 
この7月に始まった金曜ドラマ、山田孝之&菅田将暉W主演の「dele(ディーリー)」が話題ですが、
ドラマの中で山田孝之扮するプログラマー・坂上圭司が扱う「デジタル遺品削除」のサービスって、実は本当にあるんです。(現状ではドラマのようなアプリではなく、ソフトが主流ですが……)

この記事では、そんな「消したい記録」をあなたの死後、変わって消去してくれるソフトウェア&ツールについてご紹介したいと思います。
 

消したい記録を削除してくれる遺言ソフト「僕が死んだら…」

 
「僕が死んだら…」は、あなたの死後、家族がデスクトップのアイコンをクリックすると
設定した文章が呼び出され、それを読んでいる間に裏側でファイルを抹消してくれる
ソフトです。

デスクトップ上に置くアイコンは、「愛する〇〇へ、僕の死後これを開けてください」等、家族がクリックしてくれそうな名前やデザインに変更することができます。
(ただし、ここで設定しておくメッセージには、遺言としての法的効力はありません)
 

以下、Vectorダウンロードサイトに記載されている商品説明文の引用です。

本ソフトウェアは、利用者自身に万が一不測の事態が起こった際に、あらかじめ指定した”家族に見られたくないファイル”を、利用者のPC(ハードディスク上)から完全削除するツールです。
(中略)
利用者に不測の事態が起こった後、家族の誰かがデスクトップ上の偽装された”削除ショートカット”を実行する事で、予め暗号化してあった”メッセージファイル”を復号化して表示すると共に、バックグラウンドで”削除対象ファイル・フォルダ”の削除処理を開始します。

削除処理が行われている事実は画面に表示されないので、ご家族の方がファイルの削除処理が行われている事を認知する事はありません。

 

※提供開始からだいぶ年数が経ち、開発会社自体が多くのサービスを中止しているため、あとどれくらいの期間
このサービスが運営されるかどうかは実際分かりません。
なので、このソフトは「今すぐのまさか」に備えるために利用し、今後は別の方法を検討することをおすすめします。

 

期間を設定する時限装置式の自動消去ソフト「死後の世界」

 
「死後の世界」は、自分が亡くなった後、あらかじめ設定しておいた期間が過ぎると、家族がPCを起動した時に自動で特定のファイルやフォルダを削除してくれるソフトです。
 
このソフトをインストールし、『削除してほしいフォルダ・削除してほしい日時、またはPCの最終起動後、何日経過したら削除するか』の項目内容を設定しておくと、その条件を満たした後に誰かがPCを起動した時、自動的に指定しておいたデータが消去されます。
また、拡張設定を使えば、PCを起動した相手に向けて遺言メッセージを表示することもできます。
 

以下、Vectorダウンロードサイトに記載されている商品説明文の引用です。

あなたは突然死んでしまった場合の事を考えた事があるでしょうか?
事故、病気、天変地異…死は突然あなたに訪れます。
本ソフトウェアは、あなたが突然死んでしまった場合の事後処理をするソフトウェアです。
死後残しておきたくない機密書類を自動で削除したり、あなたの大切な人にメッセージ(遺言)を残しておく事が出来ます。

 

データの削除と送付ができる「Googleアカウント無効化管理ツール」

 
このツールを有効化しておくと、一定期間アカウントの利用がない状態の時に、自動でGoogleアカウントに紐付く全てのデータが削除されます。
死後に消したいデータがある人は、そのデータをGoogleドライブに保管しておき、「アカウント無効化管理ツール」を有効化する、という手もアリなのではないでしょうか。

また、設定によっては「指定した相手に写真などの一部のデータをメールで送る」こともできます。
(特定のデータ「だけ」を指定することはできず、共有は写真などのサービス単位になります)
連絡先には最大10人まで登録でき、設定時には相手に通知されることはありません。
登録にはSMS認証が必要なので、格安スマホやSIMを使っている方はプランを確認してください。
 

Googleアカウントヘルプページ/アカウント無効化管理ツールについて

 
 

「Googleアカウント無効化管理ツール」を実際に使ってみました

 
このツールの場合、非ログインが確認されてからメッセージが届くまでに最短で3か月かかるため、すぐに必要なデータを遺すには向かないと思いますが、とりあえず設定してみることにしました。
 

① 上記のボタンよりツール設定ページにアクセスします。

アカウント無効化管理ツール1
 

② プラン実行のタイミングやSMS送信電話番号、連絡先のアドレスを登録します。

アカウント無効化管理ツール2
 

③ データを送信したい相手のメールアドレスを登録し、共有するサービスを選択します。

アカウント無効化管理ツール3
 

④ オプション設定で遺言メッセージを登録することもできます。

アカウント無効化管理ツール4
 

⑤ アカウントに届くメールに対して、自動返信でメッセージを送ることもできます。

アカウント無効化管理ツール5
 

ひとまずこれを設定しておくだけでも、写真や連絡先を家族に遺すことはできそうです。
(ちなみに私はiPhoneユーザーですが、スマホで撮った写真はGoogleフォトに自動でアップロードする設定にしてあります)
 

「不都合な記録を削除する」終活ツール・まとめ

 
家族のために残すべきデータ、それから自分のために消去したいデータ。
デジタル終活において考えなければならないのは、この二種類のデータの取り扱い方法です。

パスワードなどを書き残しておく一方で、どうしても見られたくないデータの処理をどうするか……
それにはこうした遺言ソフトを利用して、都合の悪いデータだけをあらかじめ指定・消去したり、
必要なデータだけを遺してアカウントごと消去したりするのがベターではないかと思います。
 

キーボードとノート画像
 

この記事では、消したいデータがある場合を前提にしたツールを取り上げましたが、実際には、それ以上に『家族に後始末を依頼したい』場合の方が多いかもしれません。
SNSアカウントの処理やオークション出品の取り消し、定期課金サービスの解約など、パスワードや内容自体を知らないと対応ができないものも、たくさん存在します。

いずれにしても、デジタル終活をすることは、もはや誰にとっても急務だと言えます。
いざという時に慌てないために、今できることから少しずつ、始めてみてはいかがでしょうか。
 

ABOUT ME
夕貴
自ら予言した通りに亡くなった母、突然倒れて帰らぬ人となった父……二人を見送った経験から「天国への旅支度」の必要性を痛感。見送られる側・見送る側それぞれの心に寄り添うエンディング、現代社会にマッチした新しい終活の在り方を模索し続けています。
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