魂・霊界について考える

息子さんを自死により亡くされたご家族からのメール通信記録③

空と樹

佐藤高志さん(仮名)から届いたメール:その3

2020/02/03

夕貴 様

度々のご返信、温かいお言葉に心より感謝申し上げます。

実は、息子の同級生たちが時折お線香をあげに来てくれるのですが、その際、これまでの不思議な現象、私たち家族が息子の死にどう向き合い、悩み生きているかをお話ししたりしています。
彼らは、涙を流して聞いてくれます、先日は、進路相談や、家族の悩みの相談も受けました。
何の能力もなく、ただ経験から話すだけですが、自分なりに丁寧に応えています、息子の死が無ければ彼らとこのような関係は有りませんでした。
これも息子が与えてくれた使命のように感じてますし、私自身も少し救われた気持ちになります。

息子が亡くなる10日程前に、お父さんのようになりたいんだよ、って言ってくれました。
その時は、お別れするなんて思っても無く、お父さんなんか全然大したことなく、いつも怖くて仕方ないのを強がって見せてるだけなんだ、お父さんより絶対いい社会人、父親になれるから心配しなくていいよ、と話しました。本当にそう思っていました。
少しでも息子のなりたかったお父さんになれるよう、残りの人生を生きたいと思います。
そして自分が亡くなった時、お父さん頑張ったね、と言われるように。

夕貴さま、本当にありがとうございます。
このご縁に感謝します、悲しみの中にも私に勇気をくれ、息子の死を意味あるものにしてくれました。

ご迷惑にならない範囲で、これからもよろしくお願い申し上げます。

佐藤高志

亡くなる少し前に息子さんが口にした言葉

 
このメールの後、ここまでのやり取りを記事にして公開させて頂けないでしょうか?と恐る恐るお伺いしてみました。佐藤さんからは二つ返事でご快諾頂き、深く感謝申し上げます。
 

先のメールの文中、息子さんが亡くなる10日程前に「お父さんのようになりたいんだよ」と言ってくれたというくだりがあります。そんな会話をした矢先に、まさか彼が自死に至るだなんて一体誰が想像したでしょうか。
私には、息子さんが弱さから人生を投げ出したなどとは到底思えません。彼が本当に弱い人であったなら、きっと自己憐憫に浸るばかりで、父親の姿を人として認めるような視点は持てなかっただろうと思うのです。人を認めること、それを口に出すことは自分を見失っている人には出来ません。むしろ魂の純粋さゆえに「この世の不条理に適合しなかった」だけなのではないでしょうか。

じゃあなぜ、彼は死ななければならなかったのか?――そのことに対する答えは誰にも出せません。ご家族にとっては悔やんでも悔やみきれないことばかりでしょうし、周囲がかけるべき言葉も何もありません。ただ、「自死という形の寿命を迎えた」のだということ……私に言えるのはたったそれだけです。
 
佐藤さんは、体験された不思議な現象やご家族が息子さんの死とどう向き合い、悩み生きているかということを、もう既に息子さんの同級生たちにお話しされているということです。

彼らは、涙を流して聞いてくれます、先日は、進路相談や、家族の悩みの相談も受けました。
何の能力もなく、ただ経験から話すだけですが、自分なりに丁寧に応えています、息子の死が無ければ彼らとこのような関係は有りませんでした。

そしてそれを息子さんが与えてくれた使命のように感じていらっしゃるとのこと。
使命とは、文字通り『命を使う』ということです。「少しでも息子のなりたかったお父さんになれるよう、残りの人生を生きたいと思います」という佐藤さんの決意こそ、まさに使命としてふさわしい命の活かし方なのではないでしょうか。

生まれてきたことそのものが「勇気ある魂」の証明

 
この世に生まれ、存在するということ。当たり前のように思えるそんな事実も、実はとても脆くて繊細な、危ういバランスの上に成り立っているのかもしれません。
命を生かしていくことがこれほど難しいだなんて、日常に埋没していると、私たちはついうっかり忘れてしまいそうになる……。
でも、本当は生まれてくることそのものが魂の大きな決意であり、それを選択したことこそが「讃えられるべき勇気の証明」ではないかと思うのです。

たとえ結果的には予定より早く帰幽したとしても、その前に「この人生を選んで生まれてきた」という彼らの勇気を認めて、褒めてあげたい。混沌としたこの世の様相は、それほどまでに純粋な魂にとっては過酷な世界に映るのです。
それを分かっていながらあえて生まれてきたこと、もうそれだけでも価値ある挑戦をクリアしたということです。自死に至る理由は様々ですが、まずは「お疲れ様でした」とこの世の旅の労をねぎらって差し上げたい……。
 

そして残された私たちは故人の分までしっかりと人生を生き抜いていきましょう。
この地上に生まれて生き、そして天に還っていった彼らの存在は、私たちの人生にとっても大きな気付きを与えてくれました。それを決してムダにしないよう、魂の経験としてしっかりとこの人生を生き切って参りましょう。

彼らとはいずれ必ず天国で再会することができます。そればかりか、今この瞬間でさえこちら側の想いはちゃんと届いています。
先の記事にも書きましたが、霊界からのサインは至るところに現れています。ただ、それに気付くか気付かないかだけ……時折耳を澄ませ、肩の力を抜いてあちらに想いのたけを話しかけてみてください。愛する天国の故人は、出来得る限りの手段を使って私たちにメッセージを届けようとしてくれるはずです。
 

執筆に当たり、メールの全文公開をご快諾くださいました佐藤様、及びご家族の皆様に心より御礼申し上げます。
 

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夕貴
自ら予言した通りに亡くなった母、突然倒れて帰らぬ人となった父……二人を見送った経験から「天国への旅支度」の必要性を痛感。見送られる側・見送る側それぞれの心に寄り添うエンディング、現代社会にマッチした新しい終活の在り方を模索し続けています。
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